2050年のカーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現に向けた、日本の再生可能エネルギーの一つに風力発電がありますが、中でも「洋上風力発電」は国を挙げてのビッグプロジェクトで、特に日本海側は大きな可能性を秘めています。ということで、今回は稼働が始まっている秋田県の秋田港(13基)・能代港(20基)の洋上風力発電を視察しました。
まず、海面からの高さ145m(ブレード直径117m)の重厚長大な着床式モノパイル型風車は日本では作られておらず、杭部分はオランダ、接続部分はベルギー、風車本体はデンマークから船で輸入し、基地港となる秋田港に一旦部材を集約します。組み立ては、柱本体に電気設備等が入っている為、パーツを立てた状態でSEP船(施工船)で海上に運び、海上で組み立てます。基礎部分1日・本体施工1日という短期間で組み上がるのがメリットで、最大4基分をSEP船に載せて、一気に作り上げるそうです。ただ、風車・パイル・SEP船・施工機械・施工治具など、全て海外から取り寄せなければならないのでコストが高く、今後は、国産風車の地産地消が課題だそうです。
地球温暖化や人口減少、そしてエネルギーに乏しい日本にとって、持続可能な社会を作っていくためには、再生可能エネルギーは必ず必要な分野です。福井県ではあわら沖が一定の準備段階に進んでいるので、力を尽くしていきたいと思います。